おかみの花日記
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ツワブキ

| 2008-11-24 10:09:05 | トラックバック(0) | コメント 5 通 |
ツワブキ
十年以上前にツワブキの苗を隣の料亭の女将さんからいただいた。

いただいてはみたものの、植える場所に困りお店の小さな庭の石灯籠の脇に植えた、そこは冬、屋根の雪が落ちて堆積する場所で生き延びるかどうか不安があったが、毎年みぞれが降る今頃になると黄色い花を咲かせてくれる。

斉藤茂吉がみぞれ時の、そんなツワブキを歌に詠んでいる
「いくたびか 時雨(しぐれ)のあめの
かかりたる 石蕗の花も つひに終はりぬ」
斎藤茂吉(さいとうもきち)
もともとは暖かい地方のものらしい、自然界にあるものは福島県の海岸が北限だという、名前の語源は葉に艶があるからだという、「ツヤブキ」がいつしか「ツヤブキ」
と変化したのだという。

そういえば、いただいたツワブキが咲いていたのは、玄関の雨も当たらないような場所、料亭の女将さんが亡くなり、主のいなくなった屋敷ではだれも水も与えていない、それでもこのツワブキは活きている。

何と生命力が強いことかと驚いてしまう。移植したときはたぶん無理だろうという想いは見事に間違っていた、
私のところも日当たりが悪く、雪も堆積して、けして良い環境とはいえないがそんな場所でもたくましく生き抜いている。

花言葉もそんなツワブキに相応しい、花言葉は「困難に傷つけられない」(石蕗) 花と向き合うと自然と生き方を学ばされる。



マユミ

| 2008-11-18 08:47:28 | トラックバック(0) | コメント(0) |
マユミ
枝を切るとき植物の種類に感触ある。以前からこの木は相当にしなやかではないかと感じていた。

秋も深まる11月も半ばを過ぎると、会津の里山の雑木林の人家からそう遠くない、日当たりのよい場所にマユミの赤い実を見ることができる。

遅くまで残る赤い実はヒヨドリや他の野鳥達の格好の餌らしく、食べている姿をよく見かける。赤い実は鳥たちにはなんでもないが微量の毒を持っているといわれています。

古い時代その毒は人間に寄生するシラミなどの虫除けに利用されたと聞いた事がある。枝ぶりも花の風情も冬を表現するのには誠に素晴しい花材であると思う

以前このマユミで作られたリース(枝を丸めた西洋風の飾り物)をお客様から頂いたことがあった。残念な事にお店には似合わなくて我が家に持ち帰ってクリスマス
の玄関を飾った。

折り曲げてもしなやかなこの木は名前の通り「真弓」と書くのが本当らしい、竹の弓が普及する前はこの枝が弓に使われたとあります。




アオマツムシ

| 2008-10-01 11:06:50 | トラックバック(0) | コメント(0) |
アオマツムシ
月のきれいな夜に、近所の料亭のお庭の高い木から、かん高い虫の声がする。

鳴き声は他の虫の声がかき消されてしまうほどに大きい。数年前までは、こんな虫の声は聞いた事がなかったような気がする。

声の主はどうやらアオマツムシというものらしい。アオマツムシとは言うものの調べてみれば、れっきとしたこおろぎの仲間、温暖化のせいなのか、北上しているといわれています。

虫ばかりでない、今まで会津にはいないような生物を当たり前のように目にするようになってきた。
玄関


アオマツムシの鳴き声はけして汚いわけではありませが大きすぎて優しさがない、移り行く季節の変化の中にもののあわれや美を感じる日本人には、とても合わない様な気がする。

一説によれば古代中国の詩人達が詠む虫の声とは多くはアオマツムシだといわれてます。鳴き声もいかにも大陸的です。

いつ頃日本に入ったのかは定かではありませんが、都市の街路樹を住処として、その繁殖域を広げてきたようです。

日本本来のこおろぎのように侘びた鳴き声とは程遠い、月がきれいな夜に笛の音が聞こえ、琴の音がそれに答えたという平家物語の美しい情景、似合うのはやはり日本古来の虫たちの鳴き声のようです。

樹上のアオマツムシの声、琴の音も笛の音も負けそうなくらい大きい、そんな光景が当たり前の時代の中になってきたのかもしれない