おかみの花日記
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アカショウビン

| 2001-06-17 16:55:00 | トラックバック(0) | コメント 277 通 |
新緑の頃、少し奥まった里山の沢で「キョロロー」と長く引くような声で鳴く鳥は、何の鳥かしらと長い事思っていた。それが、アカショウビンだと判るまでには時間を要した。この鳥は、人間の前に姿を見せる事はほとんどない。柳津町の虚空蔵尊の境内で、可愛そうになにかの理由で息絶えた、赤く美しい姿を見たのが最初で最後、こんなに美しい鳥がいたのかと驚いたものです。それ以来泣き声は聞くが、姿をお目にかかることはない。渡り鳥で、新緑の頃山の幸を求めて里山に入る私に、南の島から今年も「かえってきたよ」と鳴き声で教えてくれる。この頃になると「かっこう」の声も競うように聞こえてくる。

ひめさゆり

| 2001-05-28 16:54:00 | トラックバック(0) | コメント 289 通 |
もう何年まえになるかしら、私たちが南郷村の姫小百合栽培農家、月田さんのお宅を訪問したのは。南会津の小さな町で深山に咲く姫小百合の美しさに魅せられ、親子に二代にわたり姫小百合の栽培に挑戦された。次々と失敗を重ねながらついには栽培に成功する。
その努力もさることながら、この花を見ておりますと、その魅力に取り付かれた心が解らない訳でもない。それにしても美しすぎる、と思うのは私だけでしょうか。初夏の深山にあでやかに咲く姿は、あまりにも美しく妬みすら覚える。
今ごろになると、会津の熱塩加納村では、自生の姫小百合を愛でる、姫小百合祭りが行われます。ぜひお出かけください。

舞い鶴草

| 2001-05-14 16:54:00 | トラックバック(0) | コメント 1 通 |
5月の半ばになりますと、深山の針葉樹の下などに群生している。それに致しましても舞い鶴草とは、何とも素敵な名前でしょう。葉の形がハート型をしておりましてその葉脈の筋が、まるで鶴が羽をひろげたかのように見えることから付けられたとか、山から庭に移しましたら繁殖力が強く私のお店の門から中の路地に、花が増えすぎて困ってしまいました。
以前猪苗代湖の湖畔に夏行きましたら、湖畔の松林の下草が全部この舞い鶴草なのには驚きました。もう花時はすぎ人々の喧騒のなかに心を寄せる人もないのが寂しかったものです。

二輪草

| 2001-05-01 16:54:00 | トラックバック(0) | コメント 1 通 |
私には誰にも教えたくない野の花の地図があります。
この月の何時頃になると何処何処にこんな花が咲くという具合です。
春の野の花で一番好きな花といわれれば、私は躊躇することなく二輪草とお答えします。毎年今か、今かとまちこがれる程この花が好き。
日当たりのよい沢地や、里山の湿り気の多い場所へ群生しております。
一本の茎に二輪や三輪の梅の花によく似たやさしい花をつける。
沢水をバケツに汲み、静かに揺れない様にお店へ持ち帰り、時代を経て艶の良くなった時代物の籠へ活けてみる。
このはなが特別に合う籠があり、床の間に白い妖精が舞い降りたかのよう、静かに向き合って居りますと、本当に沢の流れる水音が聞こえてくるかのようです。

こぶし

| 2001-04-16 16:53:00 | トラックバック(0) | コメント 248 通 |
今頃になると、今は亡き遠藤大禅老師を思い出す。奥会津三島町の西隆寺という小さな寺の住職であられたがご縁をいただき数多くの書を私の店に残していただいた。
「ほろ甘きこぶしの花を手折たる 裏山道をわすれかねつも」
とかかれた詠草をいつもこの時期になると床の間に掛ける。
老師が出版された本を思い出し読んでいて、はっと気がついた。これらの詠草はあの太平洋戦争の最中にビルマのジャングルで生死のぎりぎりの所で作られたものばかりなのだということを。生きてあの故郷に帰りたい、あの裏山の春をもう一度見てみたい。そんな思いが込められている事に気づかされた。
花には人はそれぞれに思いをこめる、私は移り行く季節の中で、花に何を見ていたのだろうか。

かたくり

| 2001-04-08 16:53:00 | トラックバック(0) | コメント 1 通 |
まだ何も芽吹いてない雑木林のなかに、かたくりの群落を時折見かける事があります。その美しい姿はまるで神様の造詣のいたずらのようです。枯れ落ち葉の中に妖精が舞い降りたかのように咲いております。
昔、この球根からでんぷんの片栗粉をとったのがこの花の語源だとか。一度根を掘ってみましたら、ものすごく深いところに球根がありました。そういえばこの種はありが地中深く運ぶのだとかいう話を聞いた事があります。奥会津ではこの葉を採集して湯がき、干して乾燥させてから大切に保存し飢饉に備えたと言う話を聞いた事が在ります。

【奥会津かたくりの群生地の紹介】
福島県三島町大林故郷の山周辺は4月中旬から下旬にかけて全山を覆うかたくりの花で満開になる

三島町商工会 TEL 0241-52-2430

旅立ち

| 2001-04-02 16:52:00 | トラックバック(0) | コメント 3 通 |
3月も末頃になると、白鳥たちが遠いシベリアを目指し旅立ちの頃となる。いつもこの頃になると私たちは猪苗代湖に、それとなく見送りにいくようになっていました。
今年の会津は雪が多く吹雪く日が続き、会津盆地の田んぼや沼地で、いつもの年なら見かけない白鳥の姿を多く目にしたものです。おそらくは餌が不足して会津の盆地に餌を求めて飛来したのでしょう。シベリヤに帰るだけの体力をつけたのだろうか・・・などと余計な心配をしてしまう。
首のあたりが灰色の羽が残る若い白鳥に「がんばるのよ」と声を掛けてみる。
今年も会津の里からは多くの若者が旅立っていった。私もこの美しい会津のことが忘れられなくて戻ってきた。旅立つ若者や若い白鳥たちに故郷の事を忘れないでほしいと願う。