| 01.親父の「ぼやき」 09月28日 16:15 |

- 酒との向き合い方

切子
スカパーや有線放送などで「居酒屋百名店」の放送があってから同業者の方が数多くおいでになってくるようになった。

それも勉強熱心そうな30代~40代の若い経営者が多い「マスターいい酒揃えてますね~」そんな会話のうちはいい、

そのうちに「何でこんや安く売れるんですか・・」「マスターとこの販売価格よりも、うちの店の仕入れ価格の方が高いですよ。焼酎なんか信じられない値段だ」とそのうちに食って掛かるやつもいる。

何処から仕入れているのか知りたいらしい・・そのうちに話が噛み合わなくなってくる。酔った勢いで「マスターこんな値段じゃ偽物と思われますよ。相場ってものがあるでしょう相場ってものが・・俺はマスターのように安く仕入れられてもこんな値段じゃ売らないな」

この段階になると話がしたくなくなる。俺も昔こんなレベルで商いをしていた事がある。

湯の上温泉の渡辺酒食品の徳ちゃんから二十数年前に「取引の停止」を宣告されたことがある。
「お取引をやめさせていただきたい・・」
「え?どうして、」
「私はご商売の仕方に納得がいかないからです」
「どういうことですか・・」
「私は社長様にこの幻の酒と言われる定価でお渡ししております。それを社長様はいくらで販売しておられますか?」

「私がこの酒1本からいくらの利益を頂いているのかお判りですか。200円ですよその酒にどれくらい付加価値をつければ納得がいくのですか・・そんな商いに私は納得できません。」

俺は恥ずかしかった・・申し訳なかったと詫び、それから二十数年の年月が流れていった。翌日から仕入れ価格に見合った販売価格に直した。その頃から徳ちゃんは取引が不可能だといわれている銘醸蔵を次々と特約店にしていった。

彼のお酒に対する向き合い方がおのずと、全国の銘醸蔵にも伝わったのだと思う。

*写真、常陸のtono



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コメント(1)

[ 2008-09-29 22:32 ] hitatinotono wrote:
不思議と、親父さんの迷エッセイと
拙い小生の写真に・・「温燗・・」の
味が・・・。
 ありがとう存じます。

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