| 05.お薦め連載「季を食らう」 11月13日 15:47 | コメント 7 通 |

- デザート大根

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大根が美味しい季節になりました。

籠太では大根を栽培してもらっている農家が
数件あるが、まず今年は手始めに栗城農場さんの大根が
入荷し始めてきた。

畑には不思議な力があると感じたのは何時頃だっただろうか
昔、いやなことや、辛いこと、悲しいことがあると
よく栗城さんの畑に行った。

自然と時間の経過とともに自分の心が癒されていることを感じ始めていた
どこの畑でもそんなことを感じていたわけではない
特に彼の鶏を飼っている鶏舎周辺の畑には
そんな力をいただいていたような気がする。

この養鶏場の鶏はそのほとんどが籠太で使用される
その鶏たちの排出する鶏糞は、乾燥醗酵を経て畑に戻される
この大根のうまみは表現ができない

オリーブオイルと塩をたらすと
まるでデザートのようになる。



| 05.お薦め連載「季を食らう」 05月13日 21:17 | コメント(0) |

- さばなまり

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江戸時代の物流記録を見ていて
猪苗代湖の湖上水運の重要さに気がつく,

新潟を経由して運ばれる
北前船の運ぶ北海道の乾物とそれを利用した
郷土料理(鰊や棒だら)ばかりが注目されているが

それ以上に太平洋側から運ばれてくる海産物は
意外と注目されていない。江戸時代からすでに会津へは新潟と浜どおりの両方から
海産物が運ばれてきていたようだ.

その代表的なものがさばなまりだろう
古文書などの記録によると
春雪解けとともに太平洋側からいくつもの峠を越えて
さばなまりは大量に会津に運ばれた。
猪苗代湖の福良の港に着くとそこからは
湖上を船で運ばれた。

気温が高くなると搬送が難しくなるので、せいぜい6月ぐらい
までだったらしい。新潟から入る鰊よりもたくさん食べられていたこと
記録からわかる。

そのころ里山に出る独活などの山菜や、焼き麩、細竹などと
よく会う。会津を代表する郷土料理だ




| 05.お薦め連載「季を食らう」 03月04日 12:39 | コメント 2 通 |

- 淡雪豆腐

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美しいを会津を料理に描きたい
と願いいつもメニューを考えることがある
最近これはいい名と思うのがこの一品

「淡雪豆腐」あわゆきと読むか、うすゆきとよむか
まよったがやはり淡雪が食べ物のにはいいとおもった。
作り方はこうな具合

①大根おろしを作り水分をよく切り山芋のすり卸と
同割りくらい混ぜる
②豆腐を4等分して鍋に入れお湯を張り温める。
その際ホンワリ温まるくらいがいいぐらぐら煮ない
③天露を別鍋に温めておき、豆腐が温まったら
うつわにもりさきの山芋大根おろしをたっぷりかけて
天露を張り天に青菜を添えれば出来上がり

どうです。雪解けの頃にふさわしい一品でしょう。
藤原家隆卿の春の和歌など想い浮かれれば
もうこれで完結ですな・・・
「花のみまつらんひとに みせばや 山里の雪間の春を」
本当の春は山里の雪間に顔をだしたふきのとうのようなものなのかもしれない
そんな感じかな・・




| 05.お薦め連載「季を食らう」 02月25日 21:54 | コメント(0) |

- されど大根

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長尾さんの野菜を買い始めてもう何年になるだろうか
安全で美味しい野菜や米を作ることを願い
会社を辞めて、無農薬有機栽培に挑戦すると
志を立てて野菜や米を作っている


又こういう人たちとの交流を始めてもう何年になるのだろう
その間に、厳しく辛いこの仕事にどれだけ多くの人が
この現場から離脱しだだろうか。

この大根を見てください普通の市販の半分の大きさもない。
だけど、晩秋雪が降るまで、いや雪が降っても畑のなかで年を越す。

寒さのなかで大根は自分の命を守るため甘みを増す。に
無肥料で土の生命力をぎりぎりまで引き出している。

籠太のお客様のなかにはこのただものでない大根の実力を
味わった人はたくさんいるはずだ。この大根がでると籠太のメニューにおでんが登場する
大根がなくなるとおでんは終わる





| 05.お薦め連載「季を食らう」 01月31日 15:41 | コメント 2 通 |

- さくらます

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今年の雪は深い
でも、海のなかでは確実に春が近づいていることを教えてくれている.

今年もサクラ鱒が入荷し始めた。毎年今頃になると
サクラ鱒を酢じめにしてカルパチョを作る

サクラ鱒はその名のとおり、春を告げる魚だ
春先遡上し川底に生まれた卵は9月から12月にかけて海にかえる
このときに川に残るグループと海に帰るグループに分かれるが
川に残ったものがヤマメといわれている.

このます、日本海側で川に遡上するために近海に近づく
それを採ったのが「さくらます」だ
このさかなは寄生虫の危険も伴う、だから必ずおろした後に
急速冷凍をかける。

そのあと塩をふり酢じめにする.
この美味しさは春の魚として比較するものがないくらいに美味しい
5月の連休ごろまであるから一度食べに来てみたら
おいしいよ

| 05.お薦め連載「季を食らう」 09月19日 10:37 | コメント 3 通 |

- 鬼平の料理(9月18日)2

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次は豆ご飯、
①枝豆はよく洗い塩をまぶしてしばらく置く
②鍋に多めに湯を沸かし沸騰したら豆洗わずにを茹でる
③火が通ったら笊に取り冷ます
④その豆をゆでた汁に醤油を少々落としでご飯を炊く
⑤ご飯が炊き上がったら、枝豆を鞘から出して甘皮をむいて
 ご飯の上に散らす
*枝豆の茹で汁でご飯を炊くという手法に参加者が唖然、
 しかしその美味しさと美しさに感動してました。

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最後は秋刀魚の糠漬け
①秋刀魚は頭と尾を落とし二等分する(内臓はそのまま)
②こめぬかに250gに塩50gを混ぜて先の秋刀魚を和える
③冷蔵庫で2~3日置いてから焼く
*これはおいらが教えたくないほどうまい!内陸部ほど塩をきつくして運んだらしく
 海に近い江戸では薄味の糠漬け秋刀魚が食われた。
糠の甘味やビタミンが秋刀魚に移り、秋刀魚に余計な水分や油が糠によりとられ
絶妙な味になる。これで神亀(埼玉の蓮田の酒)の純米のぬる燗、ああ~いちころだよ

池波正太郎の小説にはこのようにいろいろの料理が美味しそうに登場する
鬼平の料理を再現する会は全国あちこちで行われているらしい




| 05.お薦め連載「季を食らう」 09月19日 10:23 | コメント(0) |

- 鬼平の料理(9月18日)

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毎年、鬼平犯科帳の登場する料理を再現しようという
遊びに講師として招待される。
今回の料理は「煮アナゴ」「豆ご飯」「秋刀魚の糠漬け」「根深汁」

アナゴは裂くところから始まった。素人がアナゴを裂くというのはいささか無理があるので
私が関西流の腹開きと関東流の両方を背開きをして見せた。

①アナゴが裂いて内臓の血合いやぬめりをよく洗い落とし4等分する
②鍋にアナゴを皮目を下にして敷き、水をひたひたに張る
③そこに酒、赤酒(熊本の東肥酒造)1、醤油1の同割りの汁を入れ、山椒の佃煮
 を少々入れて中火で煮込む(途中あくをすくいながら)
④20分も煮たら火を止めてふたをして蒸らし煮にする約10分
⑤温かいので崩れないようにさらに盛り分ける
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*コメント・昔から江戸湾のアナゴは最上とされてきました。シンプルな煮付けですが
 おそらく江戸時代あちこちの煮売り茶屋や料亭などでこの方法で食べられていたはず。
 あまりの美味しさに、参加者から朝から「酒が呑みたい」の声が連発
 俺も今度店で売ろう

| 05.お薦め連載「季を食らう」 07月09日 21:16 | コメント(0) |

- 梅酒

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お客様からよく籠太の梅酒が美味しいといわれてきた
特別なことを何もしているわけではない、

でもよく考えると、どうも完熟の梅を使用するからではないか
かなと思うようになってきた。梅が木に生るうちにとれというが
私は地面に落ち、熟して黄色実を帯びた梅を蚊に食われながら
拾う。

青い梅と完熟した黄色い梅はあきらかに香りが違う
それでも、拾うと一抱えもある大きな桶に3個程獲れる。

瓶の記録を見ると平成19年の年にかなり大量に仕込んだことがわかる。
それ以来、置く場所がないので仕込んでいない。
今年の仕込みは4年ぶりということになる
もう十年近く前、正月の床飾り用に求めた梅ノ木を鉢ごと庭に置いたら
母が土に移してくれた、あれからその梅は大きな幹になって
たくさんの梅をつけるようになった。

ニガ梅の種類らしく余り梅干などにはむいてないらしい
が、梅酒にすると香りが引き立ちとても美味しい。
平成19年のものはおおきな杏(あんず)を2~3個入れてみた。
優しい女性的な梅酒が出来上がった。


| 05.お薦め連載「季を食らう」 07月03日 16:50 | コメント 2 通 |

- むらさきうに

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うにの季節

うにが今最盛期、今頃になるとうに剝きが毎日に日課になる、
ムラサキウニやバフンウニ,うに剝きが始まると夏が来た名といつも感じる
以前書いたピンセットが大活躍する。

ウニの口に向け調理用のはさみをいれて
約4センチぐらいに円を描くように剥く、

それから流水で汚れを落とし剥いた口を下にして水を切る
ピンセットで臓物を引っ張り出す。

それから塩水に10分つけておくと身が膨らんでおいしそうになる。
最近オリーブオイルで食べると美味しいことを発見した

うまいぞ~いちころだよ

*写真提供 hitatinotono,(いつもありがとうございます)

| 05.お薦め連載「季を食らう」 06月23日 09:46 | コメント(0) |

- 道具

ピンセット
このまな板の上のピンセットなんだと思います?
何に使うとおもいますか・・
これ実は調理に使う重要な道具なのです。
これ生海胆(もちろん生きたうに)の内臓を取り出す
のに使うのです。

ある時歯医者に通っていたら、治療の途中でテーブルに置かれたピンセットが目に止まった。

これイガウニに使ったらいいかもしれないとピンときた。
それで先生にお願いし、医療用の道具屋さんから分けていただいたというわけ

今までもピンセットを使用してはいたが、なんだか不具合を感じていた、もっと使いよい形はないものかといつも感じていた。

使用してみたらこれが実にいい、調理用の道具も他の業種のものを転用したり、道具も自分で市販のものを改良して使う事もたくさんある。この考える事が実に楽しい。

| 05.お薦め連載「季を食らう」 11月08日 09:30 | コメント 5 通 |

- 珠姫牡蠣

珠姫牡蠣
昨年、取引のある仙台の魚屋が「牡蠣」を勧めてきた。珠姫牡蠣というブランドの牡蠣なのだが食べてみたらこれがめちゃうまい。

それいらい毎週100個以上仕入れているだろうか、調べたら、6人の漁師が妥協を許さない愛情をかけて養殖している自慢のかきだという。

産卵を経験してない1年物の牡蠣だという、かなり厳しい基準でノロ他貝毒の検査を実施しているらしい
その点でも珠姫牡蠣は安心だ。

他の牡蠣なら出荷するような菌率でも出荷が止めてしまうという。宮城県の浜市の養殖場の海水が地下からの豊富なミネラルを含んだ湧き水で、プランクトンが豊富になり、養殖場の海水にめぐまれているのだという

スペインでもオーストラリアでもレストランやホテルのバイキングで生牡蠣を食べたが日本の牡蠣は世界一だとおもった

そのなかでもこの珠姫牡蠣は最高だと思うおやじはこれをレモン汁とオリーブオイルだけで提供したり、ポンスと紅葉卸と言う提供の仕方もする。

焼くのもいい、それも半生うまいぞ食ってみないか



| 05.お薦め連載「季を食らう」 11月21日 11:12 | コメント 2 通 |

- 川のかじか

かじか
幻の魚と再会
美里町本郷に住む友人から朝電話あった。「マスターかじかいるか?」

いきなりの話にわが耳を疑う「それ本物?」と聞いてしまった。親父がまだ子供の頃、そう小学生辺りまでは
川でかじかを捕ったりして遊んだ記憶がある。

川の中をガラス箱で覗くと石の間にカジカが顔を覗かしてそれをヤスで突いて日がな一日遊んでいた。そのかじかも昭和40年代になると急速に川から姿を消していった。

河川の汚染や河川改修の公共事業によるといわれているが、かじかは絶滅したのではないかとばかり思っていた。

このことがわかりやすい形で自分の環境問題が身近な場所で起きていることを教えてくれた。


車を飛ばし約束の場所に行くと、ク-ラ-ボックスの中にまだ生きている。カジカがたくさん居るではないか。

近くの農業用集水路を秋に堰き止めると取れるというのである。もう20年以上その姿を見てないゆえに子供のを思い出して親父は感動していた。

お礼をいい、頂いてわが酒亭に戻り、細い金串に数匹づつさして焼いて冷蔵庫に保存してある。

今月いっぱいぐらいはお店にあるで~
どうです。まぼろしのカジカ酒で、カジカのから揚げを魚に熱燗なんて如何ですか。涙が出てきまっせ・・

| 05.お薦め連載「季を食らう」 10月15日 21:30 | コメント(0) |

- トマト

トマト
籠太のトマト食べた事あります?どうでしたおいしいですやろ。もちろん夏の間しかないけれど、つくっている人大したもんです。

あのトマトと作っている人、佐藤くにおさんといいます、もと農業新聞の記者した人で、会津に移り住みJAS認定の有機栽培をしてる。

その佐藤さんから、いまごろになるとトマトの収穫も終わりになるので、倒伏する前にトマトを大量に頂く、それを煮詰めソースにしたり他の野菜と共に煮込んで煮物をつくる。

フランスで言うなら「ラタトーュ」、イタリアなら「カポナータ」というところかな・・しかも大量に作る。調理場からは毎日ソースの元になる鶏のドリップや肉の切り落とし、天然の白身の魚の骨などが毎日大量に出てくる

それらを鍋に集め野菜屑などと共に鍋に入れ、水を張り弱火で火にかける。小一時間もすると透明な透き通ったきれいなスープになる

それと先のトマトや夏野菜(ズッキーニ、玉葱、胡瓜、なす、冬瓜)などと共にグツグツ煮込みます、バジルやオレガノもあれば入れるが味は薄い塩味だけ。

煮あがったらそれを冷まし、真空パックして殺菌、冷凍保存して1年中食べているってわけ・・朝、前の晩に冷凍庫から出しておいた「ラタ」を小鍋で暖め

その日その日で違う味付けにする。今日はカレー味がいいかな・・トマトジュースを入れてトマト味もいいな・・てな具合です。

パンを焼いて、生にんにくをこすりつけオリーブオイルをつけて「ラタ」と共に食べるのが親父の朝食、どうですおいしそうですやろ・・

| 05.お薦め連載「季を食らう」 10月15日 07:51 | コメント 2 通 |

- もってのほか

秋が深まってきたがそろそろズボン下履こうか、でも暖かい日はごそごそして邪魔になる。脱いだり履いたり今の時期は忙しいもんですわ、
もってのほか


朝晩寒さが沁みるようになると、そろそろ八百屋の店頭に菊が並び始める。あのピンクの「もってのほか」美味しいもんですな・・

俺は大好きだ。菊の酢の物で山廃の純米酒それもぬる燗、群馬泉の純米なんかええな~ああ朝から飲みたくなってきた。

でもあの花の下ごしらえはなかなか大変でっせ、会津でもたくさん作られているらしいけれど、聞くところによると山形が出荷量では多いらしい。

何年か前、新潟の料亭で食べさしていただいたけれど
腕のいい板前さんらしく上品な味がした。あの味再現してみたいといつも思うのだが何処か違う、世の中には腕のいい板前さんはたくさんいる、うらやましいかぎりや、

若い頃、俺の後輩にも小鉢を作らせると天才やと思う人がいたが、あの人何処にいってしまっただろか。音信がなくなって十数年になる。

又あの菊の酢の物食いたくて、数年ぶりに同じ時期に
その新潟の料亭に行ってみたが、もうあの味ではなかったそういえば、山形で食べた胡桃あえもおいしかった

| 05.お薦め連載「季を食らう」 10月09日 04:32 | コメント 8 通 |

- けむしかじか

けむしかじか
10月に入り一段と寒さが増してきた。もうそろそろズボン下(ももひき)はこうかな・・え?爺くさいだって、仕方がないのよコンクリートのたたきの調理場は冷える。

寒くなるとになるといつも悩まされるのが夜中の脚つりあれ痛いな・・参ってしまう事がある。

そうそう魚屋の店頭にこの前けむしかじかが並んでいた
アンちゃんが「マスター安くするから買ってよ」と声を掛けて来た。

グロテスクな顔は友人の木工屋さんそっくりだ・・(失礼。籠太のカウンターやテーブルの製作者)本当に良く似ている、俺は彼の顔を思い浮かべながらつい買ってしまった。

魚屋はオコゼなどと呼んでいるが、似てはいるけれどオコゼではない背びれに毒のあるとげのようなひれもない
そんなこともあってか、この魚も美味しいのに人気がない。

刺身は特にうまいもんでっせ、薄くフグのように引いて
ポン酢と紅葉卸、ただ頭がでかく内臓も肝を含めて大きいから刺身だけでは歩留まりが誠に悪い、そこで鍋仕立てということになるのだかうまいもんよ、

ただこの手の魚は誠に売りづらいそういえば口で売るだけでメニューに書いた事ない、カジカ鍋、カジカの薄つくり、何だかいまいちピンとこないな~

でもほんとうにうまい、この冬は何とかしてお客様に食べてもらおう

 
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